鳩山首相「小沢幹事長を信じております」(産経新聞)

 鳩山由紀夫首相は16日の民主党大会であいさつし、「小沢一郎幹事長も臆(おく)することなく潔白を説明し、職務遂行に全力を挙げていただきたい」と述べた。あいさつの詳細は以下の通り。

【小沢氏問題】

 「新年を祝い、新春のごあいさつを申しあげるところでございますが、昨日、わが党所属議員、石川知裕君が党大会、通常国会を目前に控え、逮捕されるという異常な事態が発生をいたしました。党代表として、この事態にあたりまして、国民のみなさまにお騒がせを申し上げ、ご心配いただいていることに対しまして、率直に遺憾の意を表明をいたします。この問題はまた後に触れることにいたします」

【ハイチ地震】

 「みなさんご承知の通り、ハイチにおきまして、大地震が発生しまして、報道によれば10万人以上の方が亡くなられ、また多くの方の行方が分からないという、大惨事となっております。日本および日本の国民として、心から哀悼をささげるとともに、お見舞いを申し上げます。すでにわが国も調査人員を派遣するとともに、救済のための物資の支援、そして要請あればただちに人的支援も行ってまいりますことを表明をいたしますし、また、党の代表として、できるだけ早い時期に政府のほかに党としても、ハイチにまず調査を行い、何ができるか、日本の国民として最大限の支援を申し上げたい。その調査団を派遣したいと思います」

【謝辞】

 「本日はこのようなおりに、誠にお忙しい中、駆けつけていただき、叱咤(しった)激励のごあいさつをたまわった、社会民主党の党首、福島瑞穂さま、国民新党の代表、亀井静香さま、そして新党日本代表、田中康夫さま、さらには新党大地代表、鈴木宗男さまにも心より感謝を申し上げます。また、資生堂の相談役、池田守男さま、連合会長の古賀伸明さま、大変な激励をいただいたことに感謝を申し上げます。さらに本日は今、お話ありましたように、友好団体のみなさま、各界の代表のみなさま、在日外国公館のみなさまをはじめ、大勢のみなさま方にお運びをいただいております。党を代表いたしまして心よりお礼を申し上げます」

 「本日の大会は昨年の総選挙におきまして、政権交代を実現して以来、初めての大会であります。まずは勇気を持って民主党中心の政権を選んでいただいた国民のみなさまに本定期大会において、改めてお礼を申し上げたいと存じます。そしてさらに、各地域で奮闘いただいた地方の自治体議員のみなさん、全国の党員、サポーターのみなさん、応援いただいたすべてのみなさま方に心から感謝を申し上げます。本当にありがとうございました」

【小沢氏問題】

 「さて、冒頭申し上げました、小沢(一郎)幹事長の資金管理団体に関する検察捜査が行われております。しかし、小沢幹事長は法令に触れるようなことは一切していない、そのように訴えておられます。私は民主党代表として、小沢幹事長を信じております。いま民主党として肝心なことは、国民のみなさまの政権与党として、その責任を的確に果たしていくことだ、そのように思っております。もちろん、その責任には当然にして政治倫理の確立に対する使命も含まれていることは言うまでもありません。小沢幹事長も臆することなく、自らの潔白を説明をし、職務の遂行に全力を挙げていただくことを要請をいたします」

【一致結束】

 「国民のみなさま、そしてお集まりの代議員のみなさん、全党員、サポーターのみなさんが、このときに冷静な判断のもとで捜査の推移を見守っていただくよう、心からお願いをいたします。困難に及んでも民主党全党が一致結束をして、国民のみなさまに政権交代を訴え、目標を達成したのが昨年の全党員の経験であります」


 「今日われわれが求められているのは国民のみなさまから4年間の政権を負託された責任の重さをしっかりとかみしめ、この事態を乗り越えていくことであります。民主党は絶対にくじけず、曲げず、全党が一致結束をして、国民のみなさまのご期待に全力で応えていくことを、議長のお許しをいただき、この党大会の名において、改めてお誓いを申し上げたいと思います」

【偽装個人献金】

 「また、私の資金管理団体の収支報告書についてご報告を申しあげなければなりません。大変なご迷惑とご心配をおかけをいたしました。本件についての評価は国民のみなさま方のご判断でありますけど、検察捜査によって全容が解明をされ、処分決定によって基本的には決着をいたしました。検察の捜査終結と処分決定を受け、昨年末に記者会見を開き、国民のみなさま、ご迷惑をおかけしたみなさまにおわび申しあげ、できる限りの、自分なりの説明をいたしました」

 「私自身、厳しく反省するところもあります。改めるべきを抜本的に改め、ご理解とご支持をいただけるよう、身を粉にして私に課せられた使命の遂行に全力を傾注してまいります。引き続き、党の代表として、さらには連立内閣の首班として、全身全霊を傾けて変革に邁進(まいしん)をいたしますので、どうか、みなさまのご理解と、ご協力を心からお願い申し上げます。どうかよろしくお願い申し上げます」

【政権交代】

 「本日で政権交代からちょうど4カ月、今日お集まりのみなさん、覚えておられるでしょうか。昨年のあの暑い夏の日を。私たちは国民のみなさまにこう約束をしました。国民生活が第一の政治をつくろうじゃないか。今、国民は不安と、また、不満の渦に飲み込まれようとしています」

 「昨年末、私たち民主党を中心とする新政権は、その使命を果たすべく自らの手で(平成21年度第2次)補正予算と(22年度)本予算案を作りあげてきたところでございます。私たちの使命は、私たちの存在価値は、一日でも早く国民お一人お一人の生活に希望と夢と安心を与えることに他なりません。みなさん今こそ、新の国民生活が第一の政治の実現に向けて、党内一致結束していこうではありませんか、みなさん」

【政権運営】

 「民主党にとりまして、政権への責任をかみしめながら、毎日が未体験の、実験の日々でございました。4年間の政権を付託していただいて最初の4カ月、景気対策に取り組み、国民生活の防衛を目指し、官僚まかせの政治からの脱却を実践に移してまいりました。決して準備万端、あるいは百点満点とは申せないと思います。しかしながら、変革への道程は着実に進んでいる。そのように自負をいたしているところでございます」

 「長年の自民党政権によって、たまりにたまったあかとほこり落としは、まだ着手したばかりであります。民主党に308議席もの議席をお与えいただいた。それにもかかわらず、何をもたもたしているんだ。そんな国民の叱咤激励の声もちょうだいしております。しかし、民主党と連立政権が行おうとしているのは、従来の政治と行政の仕組みに乗っかった上での単なる上辺の改革ではありません。官僚主義や団体主義の排除はもとより、行政の仕組み、予算の仕組み、国と地方の関係、そしてすべてを国民の生活が第一の政治に全面的に組み替えていく大変革が求められているのでございます」

 「マニフェストを作成したときには、予期しなかった大幅な税収の落ち込みが大きな影響を与えていることは否定はいたしません。税金の無駄遣いを一掃する大掃除は、ようやく端緒についたばかりであります。そうした中で、マニフェストの実行についても工程表の一部繰り延べを余儀なくされる事項もありますけれども、初心は貫徹する覚悟であることも改めて表明をいたします」


【関連記事】
小沢氏「こういう権力行使は納得できぬ」
小沢幹事長「信念を通し、戦っていく」
小沢氏、記者団に「何も職を辞する必要もない」
「党大会に合わせた逮捕」 小沢幹事長、検察と対決姿勢
首相、党大会で「幹事長は全力で職務遂行を」

<温暖化対策>気象キャスター18人が呼び掛け(毎日新聞)
「小沢さんの説明不十分」地方代表から不満(読売新聞)
<3人乗り自転車>購入助成の申請者100人突破 埼玉県(毎日新聞)
覚醒剤使用で元「光GENJI」赤坂晃容疑者を起訴 千葉地検(産経新聞)
「新聞止めるな」記者奮闘 神戸新聞「1・17」ドラマ化(産経新聞)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。